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4/21 地の底までDownwell

久方ぶりの更新は、Steam / iOS / Androidで販売中のDownwellについてです。

人類は宇宙まで到達したが彼は井戸の底へ落ちていった

まあ古今東西、古来よりだいたいノンストップで先へ先へ進むゲームというものは上へ進んでいくのが常です。
ドルアーガの塔然り、ボンバーマン然り。
下へ下へ行くのはどこかのドリル使い達とかどこかの小太り武器商人か、はたまたボウケンシャーくらいのものだと思っていたのですが、何を思ったか井戸へ飛び込む新顔が現れました。

そのゲームが「Downwell」です。

落ちることだけには準備万端な男

Downwellにおいてクリアのための目的は単純明快です。
「まだ見ぬ井戸の底へ辿り着く」それだけです。
必然的に、プレイヤーは落下していくことになりますし、逆に上昇を続けることは出来ません。

そして、主人公は落ちることだけには準備万端な男でした。
ある程度敵を踏みつけられる頑丈さと、なんだかよくわからない理屈で靴底から弾丸を発射できる「ガンブーツ」という武器で井戸の中の割とグロい皆様方をなぎ倒していくことが出来ます。

ガンブーツの残弾は、敵を踏みつけるか着地することでリロードされます。(充電という表現で説明されているので残弾というよりはエネルギー的な何かのようではあります)

さて、ここで問題が発生します。
「踏む」か「靴底から弾を撃つ」かで敵を倒すということは…彼は上に向かって攻撃する手段を持ちません。

本気で落ちることしか考えていない、潔い漢らしさです。

一応、ボーナスアイテムの中には上方向への攻撃をサポートしてくれるものもありますが、彼自身は本気で上方向への攻撃手段を持ちません。つまり、上を取られると一気に難易度が跳ね上がります。

我々の知る井戸とは異なる、井戸という名の何か

井戸とは言いましたが、この井戸は我々の知っている井戸とは大きく異なります。
普通は井戸に浮遊するスライムやイカなど住んでいないのは当たり前ですし、井戸の中に地下墓地なんかありませんし、ましてや横穴で地蔵が商売してるなんてこともありません。

  
君たちいいかげんにしなさい

まあこのような具合なので、もはや井戸を下るというよりは「スゲェ…あのじいさん、落ちながら戦ってる…」というべき状態であり、一体彼は何の用事でこんなパンデモニウムに突撃したのかと言いたくなる難易度を誇ります。
恐らく初見では、最初のエリアを抜けることすら困難でしょう。
ちなみに、クリア後にはハードモードが解禁されます。誰得だこれ。
※掲載画像は実は全てハードモードのものです。

ただ難しいだけではない、往年のロックマンのようなリピート性

このゲーム、とにかく難易度が高いのでよく死にます。
死ぬ頻度について語るならば、初代ロックマンや魔界村、悪魔城ドラキュラと肩を並べる程度と言ってよいでしょう。私もクリアまでに都合130回ほど物言わぬ躯となりました。

しかし、非常に絶妙なバランスで成り立っているゲームでもあるのです。
「もう少し早くこのボーナスアイテムが手に入っていれば…」「あそこで着地しそこねた時の1ミスさえなければ…」「欲張って苦手な武器を取らなければ…」というわかりやすい後悔が死因とともに訪れます。

そうなると次は当然
「このボーナスアイテムが来るまで粘れる方法を考えよう…」「着地と落下先の確認は確実にやっていこう…」「ライフに余裕が有るときは苦手な武器を取らないようにしよう…」という考えが頭を巡るわけで、どんどん慎重に、慎重に進んでいくスキルが身につきます。

そのせいで、1回死ぬ毎に確実に上手くなっていくゲームでもあるのです。

金を払ってでもやる価値がある

ここまで書いておいてなんですが、実はDownwellは無料アプリではありません。
でも、お金を払って買うだけの価値はしっかりとある良作です。
「スマホなんて金とスタミナで殴るだけのポチポチゲーばっかじゃん」と常日頃からスマホゲーのゲーム性に嫌悪感や疑問をお持ちの方はぜひプレイしてみてください。

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